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村田 祥吾 (むらた しょうご)/研修日誌

研修医1年目 村田祥吾

 4月10日、右も左も分からぬまま第二外科の教授回診から僕の研修医生活がスタートした。とにかく「きつい」そんなイメージのもと、不安と期待を抱きながら医師としての第一歩を踏み出した第二外科の研修だった。最初は点滴の入れ方から抗癌剤の詰め方、オーダリングまで何一つ満足にできず、毎日が失敗の連続だった。しかし、毎日の病棟業務、主治医としての仕事、そして手術、と休む間もなくひたすら働き続けていく中で少しずつ色々なことができるようになっていくのが実感でき、きつい中にも充実感と満足感を毎日得ることができた。

 出身大学での研修ということで学生気分の延長になってしまわないかという心配が最初はあったが、いざ働き出してみると術前のプレゼンテーション、教授回診、術後検討会、各種の検査に手術と常に緊張感をもって臨まなければ厳しく注意、指導され、何よりも患者さんに迷惑がかかる、そんな環境にさらされることで、当初の心配などすぐに吹き飛んでしまった。

 あっという間に1ヶ月が過ぎ、5月の半ばになると単独で主治医となり、手術でも前立ちとして色々な手技を担当し、外科の醍醐味を味わうことができた。見ているだけでは分からない手術の難しさと奥の深さを身をもって体験できることは他の外科系の研修にはない第二外科の魅力の一つではないだろうか。そんな自分が主治医となり手術した患者さんが、「先生ありがとうございました。」と笑顔で退院していく姿を見ていると、毎日朝7時前から遅い時には日が変わるまで働き続けてきたことが少しも苦にならなかった。また、第二外科の先生方は指導医の先生をはじめ、どの先生方も熱心にそして親切に指導して下さった。忙しい中でも僕らのつまらない質問や疑問に嫌な顔一つ見せず答えて下さり、困っている時には何度も助けていただいた。そんな多くの先生方に囲まれながら仕事ができたことで、僕の3ヶ月間の研修はより充実したものとなったと思う。

 第二外科での研修は確かに他のどの科よりもハードであり、自由な時間も少なく、仕事が嫌になることも何度もあった。しかし、そういった環境にさらされることで、他の科にはない多くの貴重な経験を積むことができ、それが少ないながらも自分自身の自信へとつながったと思う。